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「自分の言いたいことを素直に話す」ことについて、ある人と話した。
その人が、言いたいことを言うことでストレス発散になる、と言ったのに対して僕は、
「言いたいことをうまく言えないので、言った後でなんであんなことを言ったのだろう、と後悔することが多い。
だから至極黙っているときのほうが安定していたりする。」と話した。
しかし、今思い直したら、過去に言ったことで後悔する、というのは本当だが、「黙っているほうが安定する」と話した部分が、全然嘘であることに気付いた。
そりゃ黙ってばかりいたら、ストレスたまる。
言いたい事を素直に話したつもりが、後で思い返してみたら、てんで嘘ばかり言っていたことに気付いて愕然とする、ということが僕にはある。

そりゃそんな奴に友達出来んわ。

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スタンバイ

スタンバイ

朝は大抵、近所の柳月堂へ買いにいって、焼きたてのパンを食べます。

今日は葡萄パンとカレーパンの二つ。
朝から揚げパンはどうかと思われるかもしれませんが、この店の揚げパンはあっさりしていて朝からでもいけるヤツなのです。
焼きたてのパンは、ほんとに美味しい。
美味しいものを食べたことで、うきうきしたので、まだ朝で、これから仕事だけれども、少しだけ「お酒を飲んでみよう」と思いました。
もちろん多量に飲むわけにいかず、少し景気付け程度、ということで、3センチくらい、コップに注いだ芋焼酎を飲みました。
すぐに身体が暖かくなりました。
じつにいい感じです。

会社に向かうべく、家を出ました。
家から会社までは、糺の森(下鴨神社の参道)の中を歩いて、15分足らずです。

糺の森に入ると、いつものこの時間より、人がたくさん居ます。
時代劇ドラマの撮影をやっているようで、
森には露店のセットやいろんな古道具が置かれています。
その中に「NHK」とマジックで書かれた台車と、「浪花の華」と書かれたファイルがありました。
「NHK」の来春からの時代ドラマ「浪花の華」の撮影のようです。

ほどなくシーンの撮影が始まりました。
河合神社前にある小さなお堂の蔭で、金持ち商屋風のじいさんに、貧乏で気の弱そうな商人風の若い男が賄賂の相談をするがつっぱねられる、みたいなシーンの撮影でした。

その二人は僕の知らない役者さんです。

すぐにカットがかり、時間も無いので、もう見学をやめて会社に行こうとしたとき、すぐ近くに椅子に座ってスタンバイしている着物の女性に気付きました。
良く見たら、その人は栗山千明さんでした。
僕も知っている人です。
「キルビルの!」とちょっと興奮しましたが、ほかの、撮影を見学している人たちは、朝の散歩中だっただいぶ年配の人ばかりで、彼女のことは全然気付かない風でした。


会社に付いて仕事をはじめたら、少ししか飲んでないはずの酒が急にまわりはじめ、顔が赤くなってきました。
マズい事態です。

しばらくバレないように顔をパソコンに押しつけるようにして仕事をしていましたが、1時間くらいして会社の女の人が「…何か酒臭い!」と騒ぎ出し、
匂いの元が僕だとバレました。

しかし、
「昨夜の酒がまだ残ってるんやな、俺肝臓悪いんかな〜」
と、咄嗟に言うことで、「酒を飲んだこと」はバレたものの、
「朝に」酒を飲んだ、という最低行為が明るみになることは、辛うじて回避できました。

ただ、今日はもうすぐ会社に来客があるということで、酒臭い僕は一旦家に帰り、酒が抜けるまでスタンバイすることにしました。

家に戻るべく、再び糺の森の、撮影現場の前を通りました。
撮影はまだ続いており、栗山さんも依然、スタンバイ中でした。

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ズボン

ズボン

ズボンを買うときはいつも「BIG SMITH」のカーゴパンツと決めている。
このメーカー独特のカーゴパンツの形が好きなのだ。

しかし今穿いてるやつは最初に洗濯した段階でかなり色落ちした。
若者ブランドなのでわざとそういう着色にしてあるのかもしれないが、だいぶよれよれになってきてもいるので、先の休日に三条寺町のよくBIG SMITHが置いてある店に行った。
この店はかなりお洒落なので、入口をくぐるのがいつも鬼門なのだが、なんとか入店。

しかしズボン物色していたらすぐさま店員が一人寄ってきて話し掛けられた。
見ればシルクハットをかぶった道化師のような男性の店員で、

「どういったパンツをお探しですかあ〜?」
と、もの凄く芝居がかった喋り方で聞いてきた。

それだけですっかり気圧された僕は、ズボンを買わずに尻からげで店を出てしまった。

ズボンは切実に欲しいのだからそんなくらいで、逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目だ…。

左京区図書館に西島大介のマンガがあったので、驚いて借りて読む。

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せんど泣いたら笑顔で

せんど泣いたら笑顔で

「世界に対して、見返りを求めない」

肝に銘じよう。

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スリッパ

スリッパ

比叡山から下山して、足の甲の外側が痛むようになった。
普段は大丈夫だが、スリッパを穿いて歩く時にのみ痛む、という、かなり限定的な痛み方だ。
スリッパを穿いて歩くときというのは、意識してみると、前へ出した足がスリッパが飛んでいかないように足の甲に多少力を入れて持ち上げるようなことを無意識にしているのがわかる。
そうじゃないと、スリッパは一歩目を踏み出したとたん前方へ飛んでいってしまう。
スリッパ無しで疑似的に足の甲にそのような力の入れ方をしてみたが、別に痛まない。
意識したら出来ない、何か力の入れ方や方向が微妙に違うところがあるのだろう。

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食べ物の色気

食べ物の色気

比叡山を下山して、銭湯に入って、行きつけのカフェでオムライスを食べた。
その帰りに京大で11月祭という文化祭をやっているのに気付いて、寄る。
野外の小さな舞台でのライブイベントで焚き火にあたりながら、AUXさんを見る。
それまで何人かのアクトがあったが、農学部の敷地内なので気を遣ってか、かなり音が小さかった。
しかしAUXさんのセッティングのときに、いきなりアンプのボリュームが上がった。
「いいのか?」と気遣うAUXさんに対して、いっちゃって下さい、というスタッフ。

大音量。

子供をだっこしながら弾く、奥さんのローズの音も色っぽい。
めちゃくちゃかっこいい、大人の音。

建物内で研究中の農学部の学生も、何事か、と這い出してくる。

MCでいきなりLSDの話になる。
味噌汁は青黴を使っている自然のLSDという話から、次の味噌汁のことを歌った曲に続く。

曲を聴いて、味噌汁が飲みたくなった。

深い味のやつを。

昔から残っている、深い味の食べ物は、作りだした人の、自分は、これが食べたいんだ、という熱い想い思いが詰まっていると思う。

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きらら坂

きらら坂

これから比叡山に登ります。
修学院離宮の庭は、いい色付きになっています(入れないので外から覗き見)。

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怒りと戸惑い

怒りと戸惑い

夜中の三時ごろにふと目が覚め思い出したので、ラジオを付けました。
サッカーワールドカップ予選、ドーハでのカタール対日本の試合の、ラジオ放送を聴くためです。
受信状態が悪く、ラジオの方向や、アナログダイアルを微調整しながら、いろんな言語の放送の中から、なんとか依り分けながら聴き始めましたが、すでに日本が3対0でリードしていて、カタールの選手がかなりラフなプレーに走りはじめているようでした。
ラジオなのであまりどんな状態なのか把握出来ませんが、解説の金子達仁さんは、そんなカタールにたいして、かなり怒った発言をしています。
試合はそのまま3対0で終了。
すぐにインタビューが始まりました。
監督に続き、得点を決めた選手を中心に、何人かインタビューに呼ばれましたが、インタビュアーが、どう答えたらいいのか戸惑うような質問ばかり続けたため、どの選手も一様に戸惑いながらの受け答えになりました。
よく、得点を決めた選手に対して、「あのシュートはどういう気持ちで打ったのですか?」という質問がされますが、このインタビューでもそれがありました。
その質問に率直に答えたら、
「入れ!と思い打ちました!以上!」
だと思うのですが、それでは身も蓋もない感じになるので、聞かれた選手はたいてい、いろんなバックグランドのことから、ある意味、質問の答えとしては外れた内容のことまで、サービス精神をもって話をします。
こういうのを聴いていると、インタビュアーは、別に聞きたいことがあるのじゃなくて、放送時間の、試合後のインタビューの時間、として予定された時間を、選手が何か適当に喋って埋めてくれ、と本末転倒なことを要請しているみたいに感じます。
そんなインタビューが終わり、金子さんはカタールにたいしてだけでなく、インタビュアーに対しても、ちゃんと考えて質問をして欲しい、としっかり怒っていて、今度はアナウンサーが、とても戸惑っていました。

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オビ

オビ

町田康さんの「猫のあしあと」を図書館で借りたら、本屋で売られているときに見た、本の表紙半分以上を占める大きさの、あの素敵な猫の写真オビが無い。
あれが無いとこの本の装丁の魅力はガタ落ちではないか。

買え。
ということか。

その通りや、悪かった。

でも、これから毎日少しずつ康さんの文体で猫エッセイが読める。それは想像しただけで、そこはかとなく幸せ。

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食

糺の森で拾ってきたドングリを6個、ずっと会社の机に飾ってあったのですが、今日よく見たらそのうちのひとつの表面に小さな穴が空いていて、そこから顆粒状のものが吹きこぼれていました。
中で虫が喰っている模様です。
会社の女の人はたいそう虫嫌いなので(こないだは植木鉢の下のダンゴムシに大騒ぎしていました)、見つからないように、そっと捨てました。

虫好きな女の人に会ったことがありません。

今日は会社の皆とイズミヤで昼ご飯を食べました。
食後にデパ地下タイプの食料品売り場に移動して、洋菓子専門店で職場での三時のおやつ用にシュークリームを買ったのですが、
今日のおやつがシュークリームになったのは、その虫嫌いの女の人の意見が通ったからで、僕は隣りの和菓子売り場にあった栗まんじゅうが良かったです。
僕は和菓子が好きなのですが、会社のおやつに和菓子が採用されることは滅多にありません。

先日、左京区図書館で、「楽しい昆虫料理」という本を借りました。
多彩な昆虫料理がカラー写真とレシピ付きで紹介されていて、本の中ほどには昆虫食好きの中年男性二人(うち一人は筆者)による対談も載っています。
二人ともいろんな昆虫を食べるようですが、オオゴキブリが大好きでよく食べる、という筆者に対して相手の男性はゴキブリは嫌だ、と意外に普通の反応をされていました。

写真の料理は「セミずし」です。
通常の寿司ネタにくらべて、シャリに自力でしがみついてる感じが良いです。

この本を会社に持っていこうかどうか悩んでいます。

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岩倉

岩倉

自分が住んでいる付近の山にはひととおり登ろう、と思いつき、今日はその手始めに瓢箪崩山(532.4m)に登りました。
「ひょうたんくずれ」と読むようです。
登山口の岩倉までは出町柳から自転車で。
花園町の登山口から山頂まではわりと良く踏まれている感じの、歩き易い山道です。
山と高原地図のコースタイムでは2時間10分、となっていたにもかかわらず、登りはじめて1時間足らずで山頂の標識が見えて拍子抜けしました。
同じく地図についている案内文には「頂上はまったく展望がきかない」とありましたが、実際は頂上付近の東側の杉の木が何本か切り倒してあり、狭い視界ではあるけれど八瀬の国道沿いの町並が見下ろせるようになっていました。
下りはコースを変え、寒谷峠を経て長谷町まで下りました。
谷ルートで急なうえ、少し岩肌が見えたりガレ場があったりしたので、何度か滑りかけて、だいぶ膝が笑いました。
逆にして登りを谷ルートにしたほうが良かったかもしれません。

自転車を止めてある花園町の登山口まで、岩倉の住宅地を歩いていると、住宅の横にある小さな畑で作業をしているおじいさんに「ひょうたんくずれに登るのかい?」と話し掛けられました。
もうすでに登ったということと、花園町からの尾根ルートしか登ったことがないと言うおじいさんに、寒谷峠からの谷下りは厳しかったことなどを話しました。

少し迷いながら自転車の止めてある登山口に着きました。
さっきは誰も居なかった登山口にはたくさんおじさん達が集まって居ました。
これから登る人達かと思ったら、地元の人達で、これから町の掃除をするために集まったようでした。

ちょうど止めてある僕の自転車を囲うようにみんなが集まっていたので、すいません、と言いながら分け入ろうとしたら、おじさんの一人から、「ひょうたんくずれに登るんやね?」と話し掛けられました。

僕はもうすでに登ったことと、寒谷峠からの下りが厳しかったことなどを話しました。

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電気ポット

電気ポット

会社で使っていない電気ポットを譲り受けることになりました。

仕事が終わり、持って帰る段で、会社の女の人が、電気ポットを手提げ用の紙袋に入れてくれました。

お心遣い、有り難いです。

しかし、電気ポットには立派な「持つとこ」が付いています。

手提げ紙袋の頼りない持つとこを持つより、剛性のある電気ポットの持つとこを直接ガシッと持つほうが、たのもしい感じなので、手提げ袋は要らないのです。

でもいろんなしがらみがあって、その旨を面と向かって言えません。

家に持って帰ってさっそく、てっぺんの「押す」と書いてあるとこを押してみました。

「かちっ」という、乾いた音がしましたが、それ以外、何も起こりません。

水が入っていないからです。

でも、水が入っているときにここを押したら、いろんなからくりにより、たちまち中の水が外部に出てくることは、ほぼ間違いないのでしょう。

そう考えたら、心が落ち着いてきました。

これで、水を入れて電源を入れれば、水はたちまちお湯になることうけあいだし、電源を抜いてしばらく置くと、お湯はぬるま湯になり、やがて、もとの水にもどります。

沸かしたお湯をカップ麺に注げば、乾いた麺や具がお湯でふやけて、いかにも風流な感じになるでしょうし、

ティーカップに紅茶のTパックを入れ、そこにポットで沸かしたお湯を注げば、Tパックは「しなっ」となり、お湯は、Tパックの網目を通り過ぎ、中の紅茶の葉に、やさしく触れます。

そしてまた、その流れからいくと、全体的にも、ミニマムな視点においても、風流な感じになるのでしょう。

想像しただけでも、いろいろ普遍的な便利さがありそうな電気ポット。

「文明の利器」ってやつですね。

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山
はじめての山に登る、ということを、久しぶりにしました。
何度も登った山(ルート)なら、もうすぐキレットがある分岐ポイントだとか、もうすぐ頂上だ、とかの目処が、過去の登山記憶にある景色を見ることでだいたい判断してペース配分ができるのですが、
はじめての山は、むりです。
「もうこの急坂を登りきったら頂上やろう」と自分の感覚で判断して目の前の坂を最後の力を出し切って登ってみたら、実は全然まだで、また下らなきゃいかん新しい谷と、登らにゃならん山の、「谷山セット」が1セット新たに現れる、ということが多々あり、今回登った山はそのなかでもそういうパターンが何度もあるという、憎たらしい奴でした。

またや!またしてやられた!とそのたび友人と辛酸を舐め、登山好きな奴はマゾだ俺らもマゾだと言いながら、乳酸の溜まる足を引き摺ります。

しかしやっと着いた頂上は、ぽっかり眺望が開けていていかにも頂上らしく、京都北山の深い山の連なりが一望できました。

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相席

相席

銀閣寺前の定食屋「大銀」さんで、お昼ご飯を食べました。
僕はこのお店が大好きなのですが、店に来るのは久しぶりです。
店は最近、外観がすっかり新装されましたが、中はまだ、昔ながらの食堂の、あたたかい雰囲気が残っていますし、接客もいつもの、ほどよい人懐こさです。
店の真ん中の、四人掛けテーブルが一列に幾つか繋げてある、相席用になっている椅子の一つに座りました。
店は混んでいて、僕の両脇にも向かいにも、他の客が座りました。
テーブルはあまり大きくないので、わりと隣りの人との距離が近いのですが、店の雰囲気のお陰か、気を遣ったり遣われたりという、ギシギシした感じにはならずに、みなリラックスしたいい顔をしています。

もちろん料理自体のレベルも高く美味しいのですが、料理が出てくる前に既に、これから出てくるごはんを、僕はきっと美味しく食べられるだろう、という確信が持てる。
そんな雰囲気のお店なのです。

僕が頼んだサバの焼魚定食が運ばれて来たとき、目の前に座った二人が、高校生くらいの若いカップルであることに気付きました。
二人ともかなりお洒落な格好をしていて、普段あまりこういうお店では見掛けないかんじです。
二人が話しているのを聴くと、彼のほうがこのお店をよく使っていて、はじめて彼女を連れて来たようです。

こいつ、若いのにヤルな、と思いましたが、頼んだ親子丼の、上の具ばかりを先に食べる彼の食べ方には、ちょっと納得出来ませんでした。

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